私は Autumn Leaves /枯れ葉 は「中級者のレベルアップにこそ最適」だと感じます。
難しいことこそ、簡単な曲で試すのがオススメです。
なぜ Autumn Leaves は初心者の練習曲に選ばれるのか?
Autumn Leaves が初心者の方の練習曲によく選ばれるのには、理由があります。
初心者の方に “枯れ葉” がオススメの理由1
私がジャズを習い始めた頃の宿題で「 Autumn Leaves のコード進行で、譜面を見ないでツーファイブフレーズだけを用いてアドリブする課題」が出ました。
Autumn Leaves には
Am7♭5 | D7 | Gm のマイナーツーファイブワン進行
が半分くらいの割合で登場します。
そこにツーファイブフレーズを用いて練習することで、
■その2つを使い分けるために、頭の引き出しを使う訓練ができる
という効果が期待できます。
【Autumn Leaves 2つのツーファイブ進行】
ツーファイブ進行はジャズのコード進行を学ぶうえで欠かせないものなので、シンプルにメジャーとマイナー両方のツーファイブ進行を学べる曲として、初級の練習曲にふさわしいと言えます。
初心者の方に “枯れ葉” がオススメの理由2
Autumn Leaves に登場する
■B♭メジャーのツーファイブワン進行
■Gマイナーのツーファイブワン進行
これらは どちらも♭が2つのキーのツーファイブワン進行であり、平行調です。
主にこの2つのツーファイブ進行だけで構成されており、転調がないことも「枯れ葉」が初級の練習曲に最適な理由なのだと思います。
つまり、 Autumn Leaves にはモーダル・インターチェンジ・コードを用いた短期間の転調や、あるコードを支点にしたピボット転調が無く、1つのキーさえ守っていれば大きく調子が外れることもない、という点で初心者の方に易しいと考えます。
レベルアップするためには、これまでと違うやり方を
「レベルアップしたいのなら、できることを練習しないこと」といつも教わっていました。
レベルアップするためには、これまでと違うことに挑戦しなくてはなりません。
ですが、あまりに難しい曲で新しいことに挑戦してしまうと、違うことに気を取られてしまい、新しい技巧を身につけることの妨げになってしまいます。
Autumn Leaves のようなシンプルな曲こそ、レベルアップするためのストイックな実験に最適だと考えます。
これまでと違う練習・・例えば
たとえば
ツーファイブフレーズを使わずに、アドリブしたい
と考えたら、
など、これまでとやり方を変えてアドリブに取り組む必要があります。
ツーファイブ進行で、もっと多様なアプローチを身につけたい
と考えたら
そこで演奏できる「選択肢」をいくつか用意し、それを意図的に繰り出せるように練習します。
ツーファイブ進行で演奏できる選択肢とは、たとえば、
♪オルタード系・ツーファイブ・フレーズ(解決するときに演奏できる)
♪コンディミ・スケール・パターン(解決するときに演奏できる)
♪ドミナント7thフレーズ(解決するときに演奏できる)
♪ペンタトニック・フレーズ(メジャーなのか、マイナーなのかは条件次第)
♪完全4度の無調性パターン
などがあります。
数ある選択肢から、アドリブ中の気分で演奏したいサウンドを選び、アドリブを展開させることができたら素敵ですよね♪
自分が好きなサウンドをリアルタイムで、意図的に選んで表現できるようになる練習法について、詳しくは下記の記事で解説しています。
是非、Autumn Leaves で新しいことに挑戦してみてください♪
新しく身につけたいことを練習するのに、難しいコード進行(Stable Matesとか)を用いてしまうと、頭がこんがらがって志し半ばで終わってしまうことが多いです。
代わりに、Autumn Leaves のようなシンプルなコード進行に対して新しいチャレンジをしてみると、入門しやすいです。是非試してみてください。
Autumn Leaves 枯葉 | 2つのフレーズから、だんだん増やす練習
こちらの動画もオススメです。
私も Autumn Leaves で新しいことにトライしていました
2016年、サックスからフルートに持ち替えて間もないとき、
Autumn Leaves で色々な新しい技巧に挑戦してみよう!
と考え、演奏動画を撮影してました。
それがこちらの動画です。
拙い演奏ではありますが、色々取り入れようと奮闘しているのが伝わり、頑張れ〜と思ってしまいます。
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