言われた通りやるだけで大丈夫?と心配な方へ
ジャズを学んでいて、教わっている先生や周りの人から、
「ここではこういうフレーズを使います」
「ここは、ツーファイブワンというコード進行です」
「この本のフレーズを使うといいよ」
と教わり、
理屈や訳は分かっていないけれど、
とりあえず言われた通りに演奏してみる
でも頭の中は「??」という感じで、全く理由はよく分かっていない
ということって、ものすごく沢山あると思います。
「ただ言われたことをやっている」
「理屈は分からないのに、そのまま演奏している」
これって大丈夫なのか?? と思うこともありますよね。
自分で謎を解明しようとしても、ドツボにはまっていき、
もっと頭の中がグルグルしたり・・・
それって実はもったいないことなんです。
言われるがままやる、ということは、なんだか悪いことのようにも思えますが、
「1+1=2」になる理由を考えているのと同じ
どうしてここで、このスケールが使えるんだろう?
と煮詰まって考えているのって、
なぜappleのつづりにはPが2つ入っているんだろう?
なんでト音記号はこういう形なんだろう?
というようのを必死で考えているようなものだからです。
たしかに、
そもそもツーファイブとはなんなのか?
というようなことは、分かるともっと演奏が楽になって、
サウンドもよくなると思いますが、
1周目でそれを知る必要はあまりないです。
それよりは、
ということが目標で、自分の得にもなって、バンドでの演奏にも活きてきます。
とりあえず10曲(これは例ですが)アドリブがとれるようになった
という状態まで持ってこられるようになれば、
このスケールがこのコードに合わない理由
なぜこのフレーズは、このコードで演奏すると正しくサウンドするのか
というようなことが自然と分かってきます。
そして、2周目・3周目、と進んでいくうちに、
最初に疑問に思っていたことや、モヤモヤしてよく分からなかった箇所を
深追いすることができる能力
が授かります。
なので、最初はサクサク、ゴール設定も低く、完璧を目指さず、
「まぁ言われたことは大体できたかな?」と思ったら、
次の曲、次の曲!と進んだ方が、楽しく、そして数倍速く、上達することができます。
全体像を知ってから、細部を研究する、というのがオススメです。
どの世界でも「全体をまず撫でてから、細部に進める」のかも
ピョートル・フェリークス・グジバチさんという方が本のなかでこのようにお話しされていたのが、とてもジャズの勉強と似ているなあと思いました。
何か難しいことを学んだり習得したりするとき、
まずは、一周させなさい。とりあえず最後までどんどん進んでみると、
最初分からなかったことは、いつの間に分かるようになっている。分からないことがあるたびに、深く考え込みすぎると、
結局最後はおろか、初歩の段階にも到達できなくなる。小説を読んだり、映画を観ているときと同じで、
あれ?と疑問に思うことや、自分がついていけていない、
と思うことがあっても、
スルーして、最後までいけば、ちゃんと分かるようになる。
最後までいけば全体像が分かり、深追いすべき点も見えてくる。
まずは一周、これがキーワードのようです。
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