「コードトーンアルペジオはジャズのアドリブに効果があるのか?」という問いに対して、
私は「とても効果がある」と思っています。
「アドリブでフレーズが湧いてくる」というような直接的効果は
期待できないと思います。
フレーズは自分で作るわけではないからです。
↓過去の記事をご参照ください
では、なぜそこまでコードトーンアルペジオの練習が有益なのか、
私なりに書いてみたいと思います。
コードトーンアルペジオの練習を行なう理由
▼解説動画でも詳しくお話ししています
曲の構成が分かるようになるから
コードトーンアルペジオの練習は、
基本的には譜面を見ないでおこなうと効果的です。
↓
曲を覚えようとする=構成を把握しようと努力する
ということに繋がるので、非常に役に立つ練習だと思います。
曲のどこにツーファイブがあるか瞬時に見つけられるようになるから
上記の譜面の1段目をご覧ください。
この譜面のコード進行を見た時に、
というコードトーンと
「レのペアはソ。(=DのペアはG。)」
「Dm7とG7はツーファイブ!」
ということが瞬時に頭に浮かぶようになるのが理想です。
ジャズスタンダードに「よく出てくる」ツーファイブ進行は
5〜6種類くらいですので、必ず慣れてきます。(最高でも12個です♩)
コードトーンアルペジオを色々な曲で練習することで、だんだんと、
ツーファイブ進行を「パッと見」で発見できるようになります。
慣れてくると、初見の曲であっても、
「あ、ツーファイブのコード進行発見!」と
譜面を見た瞬間に見つけられるようになり、
それに応じたフレーズも同時に思い出し、演奏できるようになります。
コードトーンが分かるとフレーズが覚えやすいから
「コードトーンが分かっているとフレーズを覚えやすい」というメリットもあります。
どのようにフレーズが作られているかを知っている必要はありませんし、
フレーズ自体は意味など考えず、まずは丸暗記してしまった方が効率が良いと思います。
ですが、
ので、
フレーズとコードが頭で結びつきやすくなる
↓
フレーズを覚えやすい
というようになってきます。
コードトーンが分かるとメジャーツーファイブとマイナーツーファイブの違いが分かるから
上記のようにツーファイブにはメジャー系(1段目)とマイナー系(2段目)があり、
その2つはコードトーンが1音違うだけで
かなり違うサウンドをしています。
「4和音」をアルペジオで演奏することで、
単音楽器の方も、メジャーとマイナーの響きの違いに慣れることができます。
ロストしにくくなるから
といったような全体像が俯瞰して見えるようになり、
また、体で覚えられるようになります。
「あれ?いまどこを演奏しているんだろ?」となってしまったときに、
曲のサイズ感やコードのサウンドなどから、
自分の居場所がだんだんと分かるようになってきます。
まずはアドリブとは切り離して考える
スケール練習と同じように、まずはアドリブと切り離して、
コードトーンアルペジオの練習をしておくととても役に立ちます。
必ず役に立ちます!
次回は「コードトーンアルペジオの練習の方法」をお伝えします。
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