今回は「コードトーンアルペジオの練習方法」です。
コードトーンアルペジオ練習の効果については、
前回の記事をご参照ください。

今回お伝えする方法は、
特に変わった方法ではなく、かなり単純な練習法です。
単純な練習ですが、

コードトーンがまだ頭に「パッ」と浮かばない
という方には、是非実践していただきたい練習だと思います。
1. 実際のジャズスタンダードを使おう
実際のジャズスタンダードのコード進行で、
(例えば今練習している曲など)
コードトーンアルペジオの練習をするのが1番効果的だと思います。
今回の記事では、I’ll close my eyesを練習題材に使うとします。
この曲の最初の8小節のコード進行は以下のようになります。
実際の練習では1コーラス丸々練習しましょう。
2. まずは上昇系アルペジオ
コード進行が表記された譜面(リードシート)を見ながら、
まずは上昇系コードトーンアルペジオを演奏してみましょう。
↓上記の譜面を見ながら・・
↓
↓
↓このように演奏します
最初は慣れない分、時間がかかってしまうかもしれませんが、大丈夫です。
繰り返し演奏するうちに必ず慣れてきます。
「ただ譜面を読んでいるだけ」という状態になってしまうからです。
コード進行通りに、迷わずコードトーンが演奏できるようになってから、
使いましょう。
スピードについていけるようになってから、最後の仕上げにバッキングを使いましょう。
3. 次は下降系アルペジオ
先ほどの要領で、コード進行が表記された譜面(リードシート)を見ながら、
下降系コードトーンアルペジオを演奏してみましょう。
↓上記の譜面を見ながら・・
↓
↓
↓このように演奏します
4. コード進行を見ないで実践してみよう
アドリブをするとき、頭の中は
「今現在のこと」ではなく、「次の4小節のこと」を考えていることが多いです。
その方が「次はあのフレーズを演奏しよう」というようなことを考えられるためです。
次の4小節のことを考えるためには、
譜面に張り付いている状態を、なるべく脱出した方が良いです。
もちろん、もし譜面を見ていても、
目で次の4小節を追いながら演奏すれば良いのですが、
やはり、
アドリブで次に使うフレーズなどを思い出し・演奏する
というプロセスが追いつきにくい
と思うのです。
そこで、コード進行を覚える、という目的のもと、
コードトーンアルペジオの上昇・下降系を、
リードシードを見ずに、暗譜で行なってみてください。
暗譜で行う方が、より早くコードトーンが身に付くのが実感できると思います。
暗譜で演奏するには、
ツーファイブがどこに存在するか
などを考えなければいけなくなるからです。
是非、さまざまなジャズスタンダード曲で実践してみてください。
コメント
こんにちは!丁寧な解説をありがとうござます!こちらのサイトを見つけてから諦めていたアドリブがもしかしたらできるようになるんじゃないかという希望が湧いてきました!ありがとうござます。
ところで質問をさせて頂きたいのですが、アルペジオでコード進行を覚える時にアルペジオは固定ド読みと移動ド読みのどちらで覚えた方が良いでしょうか?
素敵なコメントをいただきまして、ありがとうございます。
ご質問にお答えするのが遅くなってしまい、すみません。
アルペジオでコード進行を覚えるときには、固定ド読みで大丈夫です。
ただ、その際「その曲のKeyの4度メジャーセブンスだ」や「3-6-2-5のコード進行だ」というように
コードのルートの度数も意識するようにすると、
コード進行を覚えやすくなり、移調もしやすくなります。