最近アドリブしているとき、頭の中にこういうイメージをよく浮かべているなあと気付きました。
コードが変わるたび、部屋が変わる
同じ感覚を持っている方もいらっしゃるかもしれません。
アドリブするとき、コード進行がどんどん進んでゆきますよね。
コードが変わるたびに、
あの家具をあそこに置いて、あの花瓶をもう少し遠くに。
あまり身動きがとれないし、家具は動かせないけど、シンプルにこの布を敷こう。
こういうことを考えながらアドリブしています。
難解なコード進行の曲ほど
こういうことを考えながら演奏すると、上手くいくなあと気付き、
それ以来いつもそうしています。
私は全くポエマーではないので、ロマンチックな意図はありません。
でもすごくアドリブしやすくなるなあと思い、大切にしているイメージです。
広い部屋は選択肢が溢れる部屋
コード進行をアナライズして、練習して耳コピして、曲を深追いしてゆくごとに
が見えてきます。
使える音づかいが沢山あるコード
「使える音づかいが沢山あるコード」は
懐の深いコードで、広い部屋のイメージです。
広い部屋には家具が沢山入りますが、だからといって沢山置けば良いわけではありません。
でも広いからこそ、必要なだけ物が入るし、好きな場所に家具を動かせる。
デザインだって自分の意思が反映しやすいです。
音づかいをあまり選べないコード
「音づかいをあまり選べないコード」は
身動きがそこまで自由には取れない、狭い部屋のイメージです。
狭い部屋には沢山の物は置けないので、自分が本当に必要だと思う物だけを選別して置く必要があります。それでも、うまく選ぶことができれば、シンプルでいて趣味の良い部屋になります。
余白を作る感覚、部屋なら分かる
どんな曲も、1小節進むごとに部屋の広さがどんどん変わります。
(モード系の曲は部屋から部屋への移動がもっとゆっくりになるけれど。)
↓
次は狭い部屋
↓
その次は少し広い部屋
↓
次の2小節は、最高に広い部屋。
この部屋に合う家具(フレーズ)、私たっくさん持ってる!!!!
どれを選ぼうかしら。
よし、決めた、この美しい机だけ置こう。
今回はあえてシンプルに、全部置いたら品が悪いもの。
みたいに考えて演奏すると、余計な手癖を出さず、品よくフレーズを配置できると思います。
そして「どのくらい部屋に余白ができるか?」視覚的にイメージしやすいです。
「余白を作る」っていう感覚、演奏で考えると難しいですが、部屋の内装をデザインするイメージでやると、結構できそうではありませんか?
コード進行が難解な曲ほど、部屋のイメージを
コード進行が難解な曲ほど、部屋の広さのイメージが自分を助けてくれることに気付きました。
と検討もつかないとき、私はいつも
オリジナル音源や色々な人のバージョンを聴いて、その部分のコード解釈を勉強します。
そうすると「あ、そっか、こういう解釈でやれば、結構得意なアプローチに持っていけるな」とか「思いもよらなかったけれど、よく考えたらその解釈でもできるなあ」と色々な選択肢を発見できます。
そういった「コード理論のストック/フレーズのストック」が増えてくると、デフォルトで広いお家に住めるようになってきて、初見の曲でもある程度広い部屋で遊ぶことができるなあと思いました。その曲の持っている元々の広さを、初めから手にできるんです。
広い部屋でこそ Less is more の精神で。
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