Hubert Laws が Pensativa で演奏していたカデンツァの 【演奏の内容】を分析してみました。
分析した後「どのように自分の演奏に活かすのか?」についても触れています。
カデンツァの分析をしてみました
A♭7でフェルマータがかかり、その後バッキングなしでカデンツァを演奏しているシーン。
上記のカデンツァの構成
このカデンツァの大きな構成は
↓
Em7 A7 のツーファイブのサウンド
↓
E♭m7 A♭7 のサウンド
↓
D7 のドミナント7thフレーズ で “D” の音に着地(ここでG△7ジャーン)
( D7ドミナント7thフレーズではなく、E♭m7 A♭7のサウンドともいえる)
です。(あくまで私の考察です)
もう少しだけ詳しく書くならば・・
単純に考えれば G△7 に解決させたいのであれば、手前には Am7 D7 のツーファイブ進行を置きますが、このカデンツァは・・
Am7 D7 の 裏コードである【 E♭m7 A♭7 のツーファイブのサウンド】を演奏
↓
さらに E♭m7 A♭7 の半音上の【 Em7 A7 のツーファイブのサウンド】を短期間演奏
↓
そしてまた 【 E♭m7 A♭7 のツーファイブのサウンド】に帰ってきて【 G△7 】に着地する
という構成になっているんです。とても素敵なラインだと思いました。
今回の分析は、他の曲にも活かせる
この演奏の場合は A♭7 でフェルマータがかかっているので、
つまり・・
① E♭ドリアンスケール = A♭ミクソリディアンスケール
② E♭メロディックマイナースケール = A♭リディアンフラット7thスケール
③ A♭7 ビバップスケール
がカデンツァに用いられているのは「当然」とも言えますが
↓
解決する手前に Am7 | D7 を置く代わりに、
裏コードの E♭m7 | A♭7 を想定して演奏する
という方法を覚えておくと、メジャーセブンスコードに解決するカデンツァを演奏するとき、美しい手数の1つとなります。
A♭7 | G△7 – 半音進行
Pensativaでは、曲のコード進行に何度も
という半音進行が出てきます。
というドミナント進行(4度進行)を変化させたものです。
D7の裏コードのA♭7を用いて、G△7 に解決する半音進行が形成されているんです。
半音進行は、さまざまなジャズスタンダード曲に出てきます。
♪Girl From Ipanema
♪One Note Samba
など、挙げればキリがありません。
カデンツァの分析が100%合っている必要は無い
ということをずっと教わってきました。
むしろ、
と師匠から教わりました。
そうでないと、理論だけの頭でっかちになってしまうので、どんどん試してみなさい、と。
カデンツァについても「本当にそのコード進行を想定して演奏したのか?」120パーセント
真実を知っているのは本人だけなので、
のが良いと思います。
このカデンツァをコピーしてみました
Hubert Laws の演奏する Pensativa を、カデンツァも含めてコピーしました。
下記動画は、練習風景です。
1曲まるまるコピーした後は、取り入れたいフレーズやモチーフの分析を行い、自分の脳にストックするようにしています。
普段は1曲まるまるコピーするよりも、部分的にコピーすることの方が多いです。
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