セッションでは、周りの音に反応して、次に進む方向を決めたい。
でもアドリブを練習・準備しすぎると、書きソロのように決まりきったソロになってしまう。かといって、練習しないで本番に臨むのは無理・・。
というジレンマをお持ちの方は多いと思います。
正直、完成度が高ければ書きソロでも全く問題ないと思うのですが、せっかくジャズをやるのならもっと自由に楽しく動き回りたいところですよね。
今回は
本番前、どのくらい準備してアドリブする?
へのアンサーとなります、効果的なアドリブの練習法をご紹介します。
具体的な練習法のヒントになるかも・・な動画
練習手順を、動画で簡潔にご紹介しています。
自由でアイディア満載のアドリブをするための、3ステップ
書きソロにはならない、でもばっちり準備OK!になれる “練習3ステップ” をご紹介します。
ステップ1
練習する曲のコード進行を見て、どんな演奏ができるか考えます。
たとえば私なら、
■コード進行通りカッチリと、ツーファイブフレーズやドミナント7thフレーズを演奏する
■コンディミのスケールパターンを使う
■ペンタトニックフレーズでファンキー・ブルージーに演奏する
■アウトさせる
■無調性な感じで、不思議なサウンドに仕上げる
という感じでプランを立てます。
ステップ2
それぞれの演奏プランを、コード進行に合わせてカッチリ練習する
先ほど考えたアドリブのプランを1つだけ用いて、1コーラス演奏できるように練習します。
ここでのポイントは、
1つのプランだけを用いて、1コーラス通せるよう練習すること
です。
それができたら、2つ目のプランも同様に・・といった感じで進めてゆきます。
ステップ2 を練習する際の注意点は、
■それぞれの演奏プランを、絶対にごまかして演奏しないこと
■自分がなにを演奏しているのか、把握すること
■この時点では、まだ演奏プラン同士を混ぜ合わせないこと
です。
それぞれの演奏プランで間違えてしまいそうな箇所があれば、ミス後の対応までシミュレートしておくと、さらに完璧です。
ステップ3
セクションごとにプランを選んで演奏する
それぞれのアドリブプランを流暢に演奏できるようになったら、もう最終段階です。
たとえば、
というように、次のセクションで演奏するプランを、演奏しながら決めるんです。
ここでのポイントは
「セクションごとに」を意識すること
です。
なぜ「セクションごとにプランを決める」のかというと、
ある程度の長さをもって1つのプランを演奏することで、
演奏内容に説得力が出やすいから
です。
ほかにも、
演奏がせせこましくならない
セクションごとに色を変えられると、楽しい
などのメリットがあります。
3ステップを踏まえたうえで、本番では・・
この練習を行ったうえで、本番では
を念頭に、演奏してください。
アイディアの尽きない、楽しいアドリブに仕上がるのはもちろん、自分がアドリブの舵を取っている!ということが実感できるようになると思います。
セクションごとのアドリブプランを意識した演奏動画
下記のアドリブ演奏動画では、とくに「セクションごとにアドリブ・プラン」を変えることを意識して演奏しました。
Dat Dere
I Mean You
Triste
1つのセクションに対して1つのアドリブプランを意識して、なるべくプラン同士を混ぜないように演奏することもあれば、いろんなアイディアを1つのセクションに詰め込むこともあります。
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