ディミニッシュコードをブルージー・シンプルに

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ディミニッシュコードが出てくるたびに、動揺を隠せない・・というお悩み、ありませんか?

今回は「ディミニッシュコードをブルージー・シンプルに演奏する方法」についてご紹介します。

前後のコード進行に関わらず使える方法なので、オススメです。

今回はシンプルに!

ディミニッシュコードの解釈は、コード進行・前後の関係によるところがあるので、すごく難しいなあと感じます。

以前には、♯Ⅳdim のアドリブ法について、複数の解釈をご紹介しました。

しかし今回は「もっとシンプルに演奏しながら、ディミニッシュコードを理解しようではないか」という趣旨なんです。

ディミニッシュコードを観察してみましょう

たとえばこういうコード進行、ボサノバの曲によく出てくる印象があります。desafinado-ディミニッシュ

A♭dim というコードを観察してみると・・
abdim
ルートの音が違うだけで、G7のコードトーンと似ていませんか?
G7

A♭dimとG7が似ているという特性を利用してアドリブすると、非常に良い結果が得られます。

ディミニッシュコード 単体で考えるバージョン

A♭dimとG7のコード和音はソックリです。そのことをヒントにフレーズを探すと、A♭dimにぴったりなフレーズが沢山見つかります。

「A♭dimとG7は似ている」ということをヒントに・・

G7に対して「ブルースのⅠ7のときに演奏するようなGメジャー・ペンタトニック・フレーズ」を挙げる

■ルートの G の音は抜きで(A♭dim の構成音と一致しないから)
■7thの音が入っていると、さらに◎(A♭dim で格好良くサウンドするから)
という条件でフレーズを選ぶ(こうなると結構、範囲が狭められますが・・)

A♭dimにぴったりなフレーズがピックアップされます♪

例えば・・①

Gメジャーペンタトニックフレーズ の中から・・
■ルートのGの音は抜き
■7thの音が入っている
という条件でフレーズを選ぶ
Gメジャーペンタトニックフレーズ

↓このフレーズを、A♭dim で演奏すると・・

とてもブルージー・シンプルで格好良いです。

Gメジャーペンタトニックフレーズに含まれることの多い
■Major3rd=B
■7th=F
これらの音は、A♭dim の構成音と一致するので、ぴったりサウンドします。

 

例えば・・②

Gメジャーペンタトニックフレーズ の中から・・
■ルートのGの音は抜き
■7thの音が入っている
という条件でフレーズを選ぶ
Gメジャーペンタフレーズ3
↓このフレーズを、A♭dim で演奏すると・・
desafinado-ディミニッシュ-z

今回挙げたフレーズ以外にも、条件をもとに色々探してみてください。気に入ったものは様々なキーで練習しておくと、どんなシチュエーションで出てくるディミニッシュコードにも軽やかに対応できるようになります。

ディミニッシュコード 前後のコードを気にするバージョン

ディミニッシュコードが出てきた時に、1小節ごとにフレーズを変えるのではなく、前後のコードを含めワンフレーズ(1つの解釈)で演奏できたら楽ですよね。

そんなとき、前後のコードと「共通でサウンドする音」を意識してフレーズを選ぶと、ぐっと演奏しやすくなります。

共通でサウンドする音 例えば・・

diminish-chords

G△7とA♭dim をワンフレーズ(1つの解釈)で演奏したい!

2つのコード「共通してサウンドする音」を探します。

G△7とA♭dim 「共通してサウンドする音」は

B・C#・D・E (ブルーノートとして B♭ や F の音もあり)

です。

G△7とA♭dim「共通でサウンドする音」を意識してフレーズを選ぶと、コードごとにフレーズを変えずに済むんです。

desafinado-ディミニッシュ

ここまで厳しく制限せずとも・・

またフレーズの選び方によっては、共通してサウンドする音の範囲を広げることができます。

desafinado-ディミニッシュ3

Gマイナーペンタトニックフレーズには、A♭dim のときにサウンドしにくい “C” や “G” の音が含まれていますが「Gマイナーペンタトニックフレーズでブルージーに」という意図がしっかり見られるので、ちゃんとサウンドしてくれます。

「どんなサウンドで演奏したいのか?」を明確に、ディミニッシュコードの「前後のコード進行」を観察してフレーズを選ぶと、1つくらい外れやすい音が入っていても、うまくサウンドします。

今回の考え方で、ディミニッシュコードを演奏しました

Desafinado には、

G△7 | A♭dim | Am7 | D7 (AセクションとBセクション)
B♭△7 | Bdim | Cm7 | F7(Cセクション)

というように、1コーラスの中に3回ディミニッシュコードが出てきます。

▼3つのディミニッシュコードとも、今回の考え方を用いて演奏しました。

こちらをクリックすると、演奏動画が新規タブで開きます。
gluten music

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