学生時代にもう一つ「どうしたものか」と悩んでいたことがあります。
「バラードやミディアムスローテンポの曲のアドリブで、
16分音符や32分音符でパラパラとフレーズを吹けるようになりたい!
そのためには、
16分音符で演奏されている『速いフレーズ』をコピーして覚えるべきなのだろうか?」
遅いテンポの曲はどう吹こうか悩みますよね。
バラード用に速いフレーズを用意するべき?
普通のミディアムテンポで吹くようなフレーズとは別に、
バラード用のフレーズが必要なのではないか?
と疑問に思っていました。
バラードやミディアムスローなどテンポの遅い曲で、
8分音符や4分音符だけを使ってソロをとるのはさすがに限界もあるし、
ソニースティットなんかを聴いているとパラパラ速いフレーズを吹いているし、
「速いフレーズ」を覚えないといけないのかなあ?
学生時代の私はそう考察しました。
そこで、スティットやパーカーやキャノンボールが
32分音符で吹いているフレーズを耳コピーして、
譜面に書いて、覚えて・・とやってみるのですが、
どうもそれを丸々そのままバラードで吹こうとするとうまくいかないし、
応用も利かない・・。
そして覚えるのも大変。
これではいつまでもバラードもミディアムスローも吹けないのではないか・・?
後に分かった正しい方法は、
(というより、先生方には初めからそう教わっていたはずなのに、
私の理解が遅れていたのでした)このような方法でした。
いつも使っているフレーズをバラードにも使おう
前回の記事のボサノバのアドリブと同じで、
フレーズをバラード用に用意するべきではなかったのです。

速いフレーズを速いフレーズとして覚えてしまうと、
まだ自分の言葉になっていないフレーズを無理やりソロ中に吹くことになるので、
当然しっくりこない感じ、が出てしまうのです。
普通のテンポのスタンダードで吹いているフレーズを、
そのままバラードに使いましょう。
・32分音符や16分音符の速さで吹けるか
・そのフレーズ同士をうまくつなげられるか
というところが重要なポイントになってきます。
ツーファイブのフレーズやドミナントのフレーズ同士をどうやってつないでいるのか、などを分析するためにも、
偉人たちの演奏の速い部分をコピーすることもとても大事です。
でも16分音符で吹いたら小節が余るんですけど
16分音符でツーファイブフレーズを吹けば、
当然2小節分のフレーズが1小節に収まってしまいますので、
3連符のリズムに変えて吹いてみたり・・(これに関してはまた次の記事で)
と工夫は必要です。
そのフレーズ自体が自分の頭の中にしっかり鳴っていないと、
リズムを工夫したり、つなげたりすることは大変難しいです。
語弊があるかもしれませんが、
自動的に、オートマティックにフレーズが出てくるようにすることが
第一歩となります。
そのためにも、慣れ親しんだお気に入りのフレーズでバラードに挑みましょう。
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