私は、どの曲でも共通して「同じ練習順序&同じ方法」で
アドリブを練習・完成させていくのですが・・
その方法には以下のようなメリットがあります。
■アドリブしやすいようにコード進行を読めるようになる!
■曲によってアドリブのクオリティが極端に下がることがなくなる
今回は、チャーリーパーカーの曲を題材に、
オススメの練習の順序(他の曲に応用可)と、
パーカーのフレージングについて、紹介させていただきます。
Yardbird Suiteを題材に・・
Yardbird Suiteというチャーリーパーカーの曲を題材に見ていきます。
ではまず、Yardbird Suiteのコード譜をご覧ください。
理想では、このコード譜を見た時に、パッと「ここがツーファイブ進行だ!」
というのが分かると、アドリブしやすくなります。
→→ なぜなら、ツーファイブ進行に対して、
ツーファイブフレーズが瞬時に使えるようになるからです。
しかし、それは練習を積まないと難しいので、
まず初めに、どの曲でも必ず、していただきたい下準備があります。
7thコードから4度進行するところには「矢印」を書くこと
(譜面上ではアプリの都合上、スラーになってしまっていますが)
これをどの曲を練習するときも必ず徹底してください。
Bb7→A7と「7thが半音で進行している箇所」には、
点線の矢印(画像ではスラーになっていますが)を書けると尚Goodです。
Yardbird Suiteコード進行をアナライズすると・・
カギカッコ、矢印を書いてアナライズしていくと、以下のようになります。
ここで補足です。
少し難しいお話ですが、ここまで見分けられるとさらにGood!です。
■2小節目のFm7は4度マイナーセブンス=サブドミナントマイナー
(=同主調の「Cマイナー」から借りてきたコード)
■2小節目のBb7もb7度セブンス=サブドミナントマイナーの代理コード
↓↓
よって、「Fm7 Bb7」は「サブドミナントマイナー」という役割
を持つコードとなります。(へぇそうなんだ、くらいで今はOK)
Cメジャーのときに当たり前に使っていた「Bナチュラル」の音を使うことができません。
C△7とは印象の違うサウンドがします。
サブドミナントマイナーについて、今はこのくらいのイメージで十分です。
アナライズしたあとは、どんなフレーズが合うかを考える
さて、ここまでアナライズをしたところで、
「どんなフレーズがサウンドするか」ということを考えます。
この作業がかなり大切で、
どんなフレーズを使うか、を知ることで、
必要なフレーズを集めたり覚えたり、実際にバッキングに併せて実験してみたり、
という練習にうつることができます。
適当に音を並べたり、気分で音を紡ぐのも大切なのですが、
練習のときは「意図した音」を演奏するべきです。
→アドリブに説得力がなくなってしまうからです。
(でも本番では、意図した音と、ひらめきを使って演奏することの配分が
結構難しかったりして・・全員悩むところなので問題なしです!)
では「どんなフレーズがサウンドするか」
まず簡単な箇所から考えていきましょう。
「ツーファイブ進行」では、あまり悩む必要もなく、
『ツーファイブフレーズ』が使えるんだな、というのが分かります。
例えば7小節目のEm7 A7とか、8小節目のDm7 G7、
サビのF#m7b5 B7などです。
以下の画像では、「単純なツーファイブ進行の小節」の下に、
「ツーファイブフレーズ」と表記しています。
しかし、多くの曲は(Yardbird Suiteもそうですが)
ツーファイブ以外の謎のコード進行に悩まされることになります。
続きはパーカーのコピー譜を使って解説します
今回の記事ではパーカーがまだ出てきていませんでしたが、少し長くなってきたので、続きは次回の記事にします。
続きはこちら↓
次回は、ツーファイブ以外のコード進行のときに
■どんなフレーズが使えるか
■どんなフレーズをストックすれば選択肢が増えるのか
引き続きYardbird Suiteを題材に、パーカーのソロもお手本にお話していきます。
Yardbird Suiteのアドリブコピー譜
Youtubeでわたしが演奏しているYardbird Suiteのアドリブコピー譜を、下記サイトで販売しています。
inC楽器用、inE♭楽器用、inB♭楽器用をお選びいただけます。
コメント
ジャズギターを演奏している者です。
今まで見てきたどのジャズサイトの解説よりも分かりやすく、説得力のある内容です。
今まで譜面に対してなんとなくやっていた25の囲みなど、他の方もやってたんだなーと驚きました。
本当に素晴らしい内容です。後輩などにもシェアさせていただきます。
とても嬉しいコメントをいただきまして、ありがとうございます。少しでも練習のヒントになりましたら、幸いです。
25の囲みなどすると、本当に頭がスッキリして、演奏しやすくなりますよね。
シェア、是非よろしくお願いいたします!