バラードのアドリブは異なるアプローチを組み合わせると楽しい

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バラードのアドリブ、単純なツーファイブ進行であっても、手持ち無沙汰になってしまうことはありませんか?

バラードのアドリブソロの嗜好は人それぞれだと思いますが、今回は「ビバップの知識を集結させた、内容の濃いアドリブソロを目指すこと」を前提に、アドリブ法を書いてゆきたいと思います。

バラードでは、1つのコードへの滞在時間が長い

バラードのアドリブソロを、手持ち無沙汰にならずに、彩り豊かに演奏するための方法の1つは

異なるアプローチを組み合わせること

だと考えます。

(ほかにも、リズムバリエーションを組み合わせる方法など、沢山の方法があると思いますが、この記事ではフレージングに焦点を絞りたいと思います。)

「異なるアプローチを組み合わせる」というのはつまり・・
ツーファイブフレーズ一辺倒にならず、コンディミ・リディアン♭7th・ペンタトニック・ドミナント7th など、様々なジャンルのフレーズを組み合わせるということです。

「そんなのミディアムテンポの曲でもやってるわい」と思われるかもしれませんが、

バラードは 1つのコードへの滞在時間が長い

という理由から、特に【アプローチ組み合わせ放題】になるんです。

ツーファイブ進行を例に挙げると・・

バラードでは、

ツーファイブ進行1つとっても、

■ドリアンフレーズ+ドミナント7thフレーズ
■メロディックマイナーフレーズ+コンディミスケールパターン
■ツーファイブフレーズ+ツーファイブフレーズ

というように、アプローチ同士を組み合わせて演奏できる自由度がかなり高いです。

「バラードは1つのコードへの滞在時間が長い」からです。

逆に、バラードの1小節/2小節 は長いため、

1小節/2小節 のツーファイブ進行に対して、ツーファイブフレーズ1個だけ

でやり過ごすのは少々難しいように思います。(ツーファイブ進行というのは一例ですが)

ミディアムテンポの曲よりスペースが広いので、さらに自由に演奏できるということですね!準備不足だと、手持ち無沙汰になりやすいのも納得です。

実際のバラードアドリブソロのフレーズ内訳を見てみよう

私の稚拙なアドリブソロが題材ではありますが、実際のアドリブコピー譜を見ながら「バラードでどのようにアプローチ同士を組み合わせているか?」書いてゆきたいと思います。

バラード – アドリブソロ( Mona Lisa より )


monalisa-分析

↑のアドリブソロ譜を、次の【コード進行アナライズ譜】と見比べてみてください。

バラード – コード進行アナライズ譜( Mona Lisa より )
monalisa-アナライズ

アドリブソロ譜とコード進行アナライズ譜とを見比べてみると、ツーファイブ進行に対して、さまざまなアプローチを組み合わせて演奏しているのが見られると思います。

上記アドリブソロコピー譜の解説・補足

ドリアンフレーズ=ツーファイブフレーズの1小節目だけを切り取ったイメージ
コンディミスケールパターン:
【解決するツーファイブ進行】または【解決する7thコード】で演奏可能なスケールパターン
F6が2小節あり長いので、メジャーセブンスフレーズをいくつも組み合わせて演奏しています。この場合、Fメジャーペンタトニックフレーズを演奏するのもありです。

D7♭9 のコード上で【 Am7♭5 D7 マイナーツーファイブフレーズ】を演奏しています。

D7 が Gm7=マイナーコード に4度進行して解決していることと、D7に♭9thのテンションが指定されていることから、マイナーツーファイブフレーズを選択しました。

バラードのソロで演奏されているフレーズは、普段演奏しているフレーズ

前の記事で

バラードのソロを分析してみると・・
その1つ1つのフレーズは、普段演奏しているフレーズとなんら変わりはない

と書きました。

今回はその考え方の実践編のような記事になっていると良いなと思います。

今回のアドリブ音源

今回使用したアドリブ音源は、私のYoutubeの演奏動画から切り取ったものです。

こちらをクリックすると新規タブで動画が開きます。

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