いつもとはテイストの違う記事ですが、私の話です。
副題は「創造性の回復について」です。
「専門家である」というラベルに、見知らぬ相棒
大学4年生になったとき、私は専攻であったジャズサックスから、経験のなかったフルートに専攻を変えて演奏を再スタートしました。(なぜ4年生から専攻ではない楽器に持ち替えたのか?につきましては、またの機会にお願いします)
新しい出発とジャズフルートの物珍しさにワクワクしましたが、それと同時に強い恐怖も覚えました。ほとんど未経験である楽器で音大を卒業し、活動していかなければならないと感じたからです。
同じタイミングで歯科矯正も始めたのですが、矯正器具が息の通りを曲げてしまうことで思うように演奏できず、これにはかなりフラストレーションを覚えました。(その後、満3年矯正しましたが、今では非常にやってよかったと思っています)
アイデンティティ・クライシスから救ってくれたこと
「私がそのとき120%確信を持てる内容だけを書く」というルールで「ジャズアドリブの仕方」を書き始め、いつの間にか読んでくださる方が増えました。
サックス一筋だった私のアイデンティティ・クライシスとも言えるこの時期、『創造性』を失わないよう『リハビリ』のつもりで書いてきた「ジャズアドリブの仕方」に、
「わかりやすい」「親切だ」と声をかけてくださる方も多く、毎度のように「ただ楽しく書いていたものが、そんな風に受け取ってもらえたのか!」と心底意外に感じ、とても嬉しかったです。
いつも記事を読んでくださる方々に、心より感謝しています。
対面のアドリブセミナーを開催したときには北海道・東北・関東・中部・近畿地方から約200名の方々にセミナーへご参加いただき、本当に感謝の気持ちでいっぱいになりました。
最近では音大時代の仲間も「サイト読んでるよ〜」と教えてくれることが多々あり、「読まないで〜(でも読んで〜)」なんて嬉し恥ずかしな気分になることも。
内なるリハビリ
ブログ、Youtube、すべては個人的なリハビリだったわけですが、結局は多くの人に支えられて楽しく続けられているなあと、強く感じています。
ミュージシャンの友人たちに、この「私の内なるリハビリ」について話したことはありませんが、そばで助けてくれた友人たちが居ます。
それは、彼らです。
▲渋谷菜々子ジャズトリオ・ライブ終演後▼
彼らはいつも誠実に音楽に取り組んでいて、まったく邪念がないのです。
そんな彼らと一緒に過ごした時間に、私はとびきり癒されました。
「音楽をする熱意」や「自分の目の前のことに愛を持って集中すること」が彼らから伝わってきて、「活きる」エネルギーを分けてもらえるような感覚が常にあります。
▲渋谷菜々子ジャズトリオ・ライブ▼
応援していただけましたら嬉しいです!
そんな素晴らしい友人たちに加わってもらい、昨年「私のリーダーアルバム」が完成しました。
怯えていた時期が終わり、心から一緒に居ることを楽しいと思える仲間たちとジャズのアルバムが作れたことは「私の創造性の回復」を大きく進めてくれました。
アルバムの企画ともに全面的にご協力くださった私の友人/恩師には感謝してもしきれません。
【 渋谷菜々子リーダーアルバム Gratitude 】
【 ミュージシャン 】
アルバムで演奏してくれた素晴らしい友人たちをご紹介します。
彼らは音楽に深い愛情を持っているプロフェッショナルのミュージシャンです。
諸見里修 – Piano 沖縄県那覇市出身 昭和音楽大学ジャズコース卒業
南山拓朗 – Bass 東京都出身 洗足学園音楽大学ジャズ科卒業
Mace Francis – Guitar Australia WA Academy of Performing Arts Lecturer, Ph.D. WA Youth Jazz Orchestra Artistic Director
【 アルバム曲目 】
コロナの状況になり、CDの販売活動をステージからできないことを寂しく思いますが、友人たちの素晴らしい演奏を楽しんでいただけましたら嬉しいです。下記ページよりCDをお買い求めいただけます。
日頃よりサイトをご活用くださっている皆さまに、深く感謝を申し上げます。
これからもたくさん研究して、たくさん演奏し、たくさん書き続けます。
今後も続いてゆく私の創造性の旅を応援してくださると嬉しいです。
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