Keyの感覚がすぐに身につくオススメ練習法〜実践編〜

この記事は約4分で読めます。

Keyの感覚が身につくオススメ練習法〜実践編〜です。

前回の記事はこちら

Keyの感覚がすぐに身につくオススメ練習法〜導入編〜
私は、練習時間のあまりとれない方には12keyでのフレーズ練習を あまりお勧めしていません。 (もちろん時間のある方は、12keyでの練習をやるに越したことはありません。) なぜかというと、 Keyごとに違うフレーズを覚えた方が、アドリブに...

 

例えばF△7がツーファイブワンのワンだったとして、
皆さんはパッと、F△7に解決するツーファイブが頭に浮かびますか?
また、調号がすぐに答えられますか?

ツーファイブワン・調号が瞬時に出てくることが大切

実は、

ツーファイブワンの組み合わせ
調号(シャープ・フラットの数)

がパッと出てくる感覚がとっても大事なんです。

コード進行を覚えたり、フレーズを覚えるうえで、
「ツーファイブワン」だけは避けて通れない理論です。

ツーファイブワンが瞬時に出てくることで、格段にアドリブしやすくなります。

なぜツーファイブワンの組み合わせを理解していることが大切なのか?

なぜツーファイブワンを理解し、瞬時に反応できるようになると、便利なのでしょうか。

それは、

ツーファイブではない、困ったコード進行を、
頭の中でツーファイブに解釈し直せるようになったり、
Am | Am | Am | Amみたいなコード進行に対応できるようになったり、
フレーズを、丸暗記ではなく、理屈を通して覚えたり、

出来るようになるからです。

良いことだらけですね。

↑上の事柄については、こちらの記事で詳しくご説明しています。

ツーファイブと勘違いしているかも・・なコード進行
本日は以前に書いた「ツーファイブとはなんぞや」の補足記事です。 「ツーファイブとはなんぞや」も書き直しています。 併せてご覧ください。 もう1度・・ツーファイブを考えるときの注意点 メジャーkeyのツーファイブのコード進行について 確かな知
マイナーセブンスコードが続くときの対処法
前回は、メジャーセブンスが4小節続いたときの対処法についてでした。 今回は「マイナーセブンスが続くときの対処法」についてです。

F△7、ときたらすぐに「Gm7 C7」が、
F△7、ときたら「ドミナント7thはC7だ!!」とすぐに頭に浮かぶようにしましょう。
(でもまずは慣れているKeyから、で良いんです。)

その力を磨くためにも、オススメさせていただきたい練習方法があります。

私はこの練習法のおかげで、ツーファイブワンが瞬時に出てくるようになりました。

簡単にKeyの感覚が身につく練習法

ずばり、

以下のフレーズを12Keyで、コード進行だけを見て演奏できるようにする

という練習法です。

bebop-scale

他のフレーズではなく「この」フレーズで12keyを練習するのがオススメなんです。
(理由は後ほど説明します)

譜面には移調した12keyの同じフレーズが載っていますが、最終的にはこのフレーズを、

音符を見ないで、コード進行だけ見た状態で演奏できるようにする

というのが目標です。

 

結構スパルタな練習法だ、と思うのですが、
心が折れながらも、1回できるようになってしまえば、絶対に見える景色が変わってきます。

どうして「この」フレーズが12key練習にオススメなのか

では、どうしてこのフレーズが良いのでしょうか?理由をご説明します。

このフレーズはまず、マイナーセブンスコードから見て「9thの音」から始まっています。
(Am7から見て、Bの音から始まっている)
また、ドミナントセブンスコードの
「ルートの半音下の音」「b9th」のテンションを使っています。
その他の音は、そのツーファイブワンの調の「メジャースケールの音」を使っています。

12keyで、コードだけを見て演奏できるようになるには、必然的に、

マイナーセブンスコードの構成音や、
ドミナントセブンスコードのルートの音
ツーファイブワンの調合

を意識せざるを得なくなるんです。

最初は理屈っぽく考えるのも面倒臭いと思うのですが、だんだんと慣れてきます。

理屈がパッと出てこなくても、このフレーズを何度も演奏して覚えようとすることで、

ツーファイブワンの組み合わせ
調号(シャープ・フラットの数)

を、指が先に覚えてくれるかもしれない、という効果もあります。

私は、練習時間のあまりとれない方には、
フレーズの12keyの練習はオススメしていないのですが、
このフレーズだけは、やってみて損はない、と思っています。

ぜひお試しください。

おまけ:セミナーについて

明日からセミナーです。
皆さんにお会いするのが本当に本当に楽しみです。

お伝えしたいことがたくさんで、まとめるのが大変でしたが、
とても面白い内容が出来上がったのではないかな、と思っています。

11月後半の回のセミナーはまだ受け付けておりますので、
ご希望の方は、こちらのページをご覧ください。

ジャズアドリブセミナー 2017.11.23 | Nanako Shibuya Website | 渋谷菜々子
ジャズアドリブセミナーを開催することになりました。 一部の天才な人たち向けではなく、「社会人や学生の方の誰でも確実にモノにできる」アドリブ練習方法・手順・理論・分析方法をお伝えします。

テキストはこんな風です。内容盛り沢山です。

seminar-1seminar-2

コメント

  1. hashimoto より:

    早速のコメントありがとうございます!

    2小節ずつのフレーズに分けるという方法、参考にさせて頂きます!ありがとうございます!
    どのようなフレーズという点はまだまだ理解に及んでいないですが研究してみます!
    ありがとうございます、また拝見させて頂きます!

  2. hashimoto より:

    突然のコメントと質問失礼致します。
    ジャズのアドリブを始めてこちらのサイトに
    お邪魔させていただきました。
    初学者ですが大変参考にさせてもらってます、ありがとうございます。12keyフレーズやってみたいと思います。

    あと自分はギターでpaul desmondをコピーして弾いたりしているのですが、このアイデアを活かすにはどうしたら良いか、、、と悩んでいます。そこで質問なのですが。

    コピーしてからどういった過程で自分の歌に取り入れていますか?もし何かアイデアがあれば参考にさせていただきたいです。
    宜しくお願いします。

    • ブログをお読みいただき、ありがとうございます。
      少しでも練習のヒントになりましたら嬉しいです。

      コピーしたものを、どのように自分のソロに取り入れるのか、というご質問ですが、
      実はちょうどそのことについての記事を書こうと思っていました。
      コメント欄でも少し回答させていただきます。

      コピーしたものを、ワンコーラスそのまま丸暗記しても、
      違うコード進行の曲に応用できなかったり、ソロの丸写しになってしまい、
      自分のソロに取り入れることは難しいと思います。
      そこで、「2小節ずつのパーツに分けて、フレーズを自分のストックにする」ということを
      オススメしています。
      例えば「Eb△7の2小節」や、「Gm7 C7のツーファイブの2小節」や、
      「ペンタトニックで演奏している2小節」という風に、
      それがどんなフレーズなのか、を把握して、2小節ごとの部品としてストックすると、
      他の曲にもそのフレーズを利用することができます。

      参考にしていただけましたら、幸いです。

  3. 伊東 秀顕 より:

    いつも拝見させていただいてます。11月3日のセミナー楽しく受けさせていただきました。ありがとうございました。帰宅してテキストの4ページのペンタトニックフレーズを吹いてみました。早速明日使ってみます。(重箱の隅を楊枝でほじくるようでもうしわけないのですが、フレーズの2段目の3小節目のBの音はナチュラルでよいのですか?)素敵なイラスト入りの色紙もデスクの上で一番良い所に置きました。本当にありがとうございました。

    • 伊東様、セミナーをご受講いただきまして、本当にありがとうございました。
      ペンタトニックフレーズのページの、2段目の3小節目の音のBは、ナチュラルは誤りで、bがつきます。
      教えていただき、ありがとうございました。本日と明日の分のテキストを修正して使うことができました。
      (11月3日に受講された皆様にも、訂正のメールを送らせていただきたいと思います。)

      色紙をお持ちいただいたのは初めてでしたので、とてもとても嬉しかったです。
      飾って下さっているだなんて、とても光栄です。ありがとうございます。

      セミナー、レッスンともにどんどん改善していこうと思っております。
      また、演奏も日々精進していきたいと思っておりますので、今後ともよろしくお願いいたします。

タイトルとURLをコピーしました