今回は、アドリブをとるときに一番大切なフレーズ・考え方をご紹介したいと思います。
アドリブがしっかりコードにハマッている、と感じさせるには、
4度進行している7thコードをしっかり演奏できているか?ということが問題になります。
ここがキマると、一気にBebopらしいサウンドになるからです。
ドミナントモーションのサウンドを体感する
ドミナントモーションと呼ばれる「ファイブ→ワン」のコード進行で演奏できる常套フレーズを練習することで、ドミナントモーションでの然るべきサウンドに慣れましょう。
一般的なドミナントモーションの常套フレーズには以下のようなものがあります。
ドミナントモーションで演奏できる ドミナント7thフレーズ例
■前のコードが◯m7b5であっても
■後ろのコードが◯△7ではなく◯m7でも
次の小節に4度進行さえしていれば使うことができます。
つまり次のようなコード進行のとき、いつでも演奏できるフレーズです。
ドミナント7thフレーズが使えるコード進行例(G7の場合)
※赤く記した小節では、上記のフレーズが全て使えます
■ G7 | C7
でも使えます。(画像に書き忘れました。補足です)
ドミナントモーションフレーズは、解決していないとハマらない
次の小節に4度進行さえしていればかっちょよくキマるフレーズですが、
♭9thとか、難しい!やめてやめて!
と思ってしまうかもしれませんが、大丈夫です。
先ほどのフレーズをもう1度ご覧ください。
↓
G7に対してAbはルートの半音上の音です。
↓
ルートの半音上の音は♭9thと呼ばれるテンションノートです。
↓
ドミナントモーションのフレーズには、こういったテンションがよく登場します。
↓
このテンションが、7thコードが解決する際に「グッとくる」決め手となっているんです。
曲の中でドミナントモーションフレーズを使う練習
ドミナントモーションのフレーズは、使ってこそ覚えてくるものです。
たとえば
↓
7thコードが、次の小節に4度進行しているところを探す
↓
その小節だけを「ドミナントモーションフレーズ」を使って演奏する
という練習をしてみるのもオススメです。
Fly Me To The Moonを課題曲にしたのであれば、4度進行している7thコード(赤く記した箇所)にドミナントモーションフレーズを当てはめて練習してみると、簡単にドミナントモーションを体感することができます。
Fly Me To The Moonで練習してみる
7thコードの箇所のみフレーズを演奏するとソロとしては妙な感じですが、
練習するときにはこのように、鍛えたいところのみに集中し、ごまかすことのないよう正確に身につけていきましょう。
練習の段階で格好良い必要はありません。
今回ご紹介したフレーズは、ジャズのドミナントモーションや、使って良い音を理解するのに最適な常套句フレーズです。
さまざまなキー、さまざまな曲、で練習して感覚を身につけてください。
それがアドリブへの近道となります。
ドミナント7thフレーズを集めたフレーズ集
ドミナントモーションで使えるドミナント7thフレーズをたっぷり収録しています。
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